LinX Express Vol.216

※LinX Express は、日頃お付き合い頂いているお客様、展示会やセミナー等でお名刺を戴いた方、また、雑誌やホームページから引合を戴いた事のあるお客様へ配信させて戴いております。

 
 
2015新春特別対談 FA技術の将来像



新年、明けましておめでとうございます。

本年初のLinX Expressでは新春特別企画として、FA業界、画像処理業界で顕著な伸びを見せ、 特に注目を浴びる2社の代表による対談を、全5ページの大ボリュームでお送りします。

リンクス代表取締役 村上慶と対談いただくのは、画像処理検査装置「VTV-9000シリーズ」を中心として、外観検査ソリューションを提案する「画像処理ソリューションのエキスパート集団」ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社代表取締役の足立秀之氏です。

FA業界の趨勢と将来のビジョンについて熱い意見交換がなされました。
以下、どうぞご覧ください。

 
 
日独展示会(※)に見る、FAカメラのトレンドの違いとは?

※ VISION: 2014年11月8-10日開催 @シュツットガルト
※ 国際画像機器展: 2014年12月3-5日開催 @パシフィコ横浜
 
  

足立:  日独での違いといえば、インターフェースが違いますね。

村上:  毎回日本だけ違いますね。

足立:  ドイツではまずGigE Visionがあって、最近ではUSB3 Visionに流れています。今回のドイツの展示会では、カメラメーカが新しく出しているのはUSB3 Visionがほとんどという印象でした。反対に日本では、インターフェースを全面に出すのでなく、まんべんなく、これとこれ、さらにこれもありますよという出し方で、GigE VisionやUSB3 Visionを全面に押している印象は薄いですね。

村上:  そうでしたね。この2規格は欧州を中心に拡がっていますが、日本国内ではカメラリンクのBaseコンフィグ領域での残り具合が顕著という印象もありました。

足立:  やはりですね、「外観検査」という切り口だけで見た時に、GigE VisionやUSB3 Visionだと扱いづらいところがあります。GigE Visionだと全部取り込まず抜けがあったり、高画素のものは取り込めなかったり…。  

村上: そうですか…、私どもがビジネスを行っている範囲では、カメラリンクのMediumもしくはFullコンフィグといった高速な領域ではカメラリンクが今後も必要ですが、Baseコンフィグの領域であればGigEおよびUSB3で十分というのが実際のところです。すでに日本以外の国では頭打ちになるほどアナログおよびカメラリンクBaseはディジタルインターフェースに置き換わってしまっています。

日本国内でも弊社のBasler商品の売り上げが毎年40%以上の成長を継続して行っているところから、GigEおよびUSB3の浸透が徐々に進んでいると思っています。現在はまだカメラリンクのカメラが多く存在するのでこの状況はすぐに変化はしませんが、将来的にはセンサーがCCDからCMOSへ変化する中で、どれだけ多くのカメラメーカが最新のCMOSセンサーを採用してカメラリンクのカメラを開発・販売し続けるかがポイントになると思います。

少なくとも、最新のCMOSセンサーの搭載に積極的な海外のカメラメーカは、MediumもしくはFullコンフィグを必要とする帯域でない限り、カメラリンクのカメラをリリースすることは無いかと思います。つまり、カメラリンクを継続して使い続けるとカメラの種類の入手性が限られてくるのではと考えています。

足立:  では、次のインターフェース、CameraLink HSやCoaXPressなどはどうでしょう?さらなる高画素・高速がトレンドとしてある今、GigE VisionやUSB3 Visionで賄えるものなのでしょうか? 

村上:  BASLER社ではメインストリームのマーケットで活動を行っているのですが、ハイエンドに目を向けると、CameraLink HSやCoaXPressという流れに向かって行くだろうという予測があります。あとは、USB3.1がどれだけ普及するかによって、どちらの流れになるのか見極めをしているようなイメージがあります。 

足立:  これに関連して、専用のGigE Visionボードを入れないと上手くパフォーマンスを発揮できない、ということはありませんか?

 

 

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